車載プロテクタが車の燃費を上げるとは
このグラフはある車載モータの電流特性です。既設ヒューズのフレーム電流は20Aです。モータ起動時の電流が14Aなので20Aの妥当性はあります。使用するケーブルは27Aまで許容する2sqとなります。このヒューズをサーキットプロテクタに替えると使用ケーブルは1.25sqに下がります。これはサーキットプロテクタが起動電流でトリップしないため、負荷電流に対してのみ考慮すればよいからです。つまり負荷電流が5Aですからその2倍の10Aをプロテクタのフレームとして設定しそのケーブルは19Aまで許容する1.25sqが選定できるわけです。回路には2本の電線が必要ですからケーブルや中間コネクタなどの電材重量を考慮すると車の軽量化に寄与でき燃費向上につながります。ネジ1本の重さにまでこだわる車ですからワイヤーハーネスの軽量化はインパクトがあります。プロテクタを初期コストで考えると確かにヒューズより割高ですがそれは電材費用でかなり相殺されます。それ以上に燃費向上という長期にわたる果実がユーザーに提供できることは大きな導入効果です。
車載用サーキットプロテクタ 1620・1626
左から
- 1620-2 / 1626-2 (モディファイリセットタイプ)
- 1620-3H / 1626-3H (スイッチ機能付タイプ)
- 1620-3 / 1626-3 (マニュアルリセットタイプ)
- 1620-1 / 1626-1 (オートリセットタイプ)
モディファイリセット
※トリップ後も電源が供給されている間は接点をオープンし続け負荷が復旧し、電源が再投入されたときにリセットされます。これは設置、メンテナンスが困難場所に使用れる場合に最適です。
ブレードヒューズと互換性があります
フットプリントが同じなのでブレードヒューズと互換性があります。
車載プロテクタでメンテナンスが楽になるとは
車整備工場で「ヒューズが切れた」と修理依頼されるとまず最初にエンジニアがとる行動はヒューズを新品に替えてみることです。これで1割ほどは直ります。つまりヒューズは古くなるとフレーム電流が降下しますので10Aのヒューズでもそれ以下でトリップすることがあります。また経年変化で振動などの機械的要因でトリップすることがあるのです。ヒューズを新品に替えてもやはりトリップするケースでは怪しい箇所を点検し電源を入れNGなら他をあたり・・・をヒューズが切れなくなるまで繰り返します。やがて交換ヒューズの在庫は底をつきます。このようなケースをサーキットプロテクタで行えばOKが出るまでリセットを繰り返し真の原因が取り除かれたら正規のヒューズに戻すのです。時間が節約できヒューズの在庫管理が楽になります。
プロテクタリレーとは
プロテクタ、リレー、断線検知器、電流計、LEDステータス表示、多彩な機能を1台でこなすスマートでタフなプロテクタ